IT武装戦略の着眼点

第17話:なぜ優れた経営者は、決断と実践スピードが早いのか?

2015年10月28日

「現時点の地域別シェアはどのくらいですか?」
「顧客の平均単価はどうなっていますか?」
「イベントからの新規顧客獲得率はどのくらいですか?」

先日クライアント企業にお伺いして、業況を確認するため矢継ぎ早に質問をしてみました。社長と幹部役員さんは、営業支援アプリを立ち上げると、とても素早くそして的確に回答してくれました。

それどころか「Zチャート」を使い、メインサービスの趨勢と今後の傾向を報告してくれました。

Zチャートとは、「業績が上がっているのか、下がっているのか」を一目で見せてくれるグラフです。月々の業績は「季節変動」の要素を含みますが、これを見れば、それを加味した上昇/下降の傾向が分かるスグレモノです。

正直驚いたのは、すこし前に「Zチャート分析」について説明しましたが、それをすでに自社の営業支援アプリに導入して、しっかりと活用している点です。聞けば、次の日には設定していたそうです!


改めて、「優れた業績を上げる会社は、決断と実践スピードが早い!」と実感しました。

事業経営にとって大事なことはスピードです。このスピードとは、決断することと、実践することです。正直なところ、スピードが遅い人ほど勝ち目は低いです。ですから経営戦略において、先手必勝、後手必負なのです。

例えばここに前例という規則があるとします。
この規則を守り続けたら、やがて全部全滅してしまうとしたらどうでしょう?

優れた経営者は、規則を打破して新しいチャレンジにかけます。それは社長業が、変貌する環境や状況への"変化対応業"、"変化適応業"と呼ばれ、事業を繁盛させる「対応力」が必須だからです。

同業者との競争に徹したとき、先手を打つ方がチャンスは多いものです。同業者や他の誰もいないからこそ、チャンスと可能性が多いのです。反対に多くの企業が参入しているところに行って、安心しているようでは勝てません。


事業経営とは、つまるところ「決断」です。

経営者が決断したことを、どのように実践するかで会社の将来が決まります。なにを決断して、どのように実践していくのかが重要なのです。すべては、実践のやり方ではなく決断で決まります。

業績が悪い場合には、戦略の変更を決断します。ここを間違えて「どのようにしよう」と、実践のやり方を決めてしまうと、うまく進まなくなります。最初に、「変える」という決断が大切なのです。

ではどのように、決断していくのが正しいのでしょうか?
それは、「スピードをもって速く決断する!」ことです。

事業経営では、「正しい」か「間違い」かの選択肢しかありません。つまり、じっくり時間をかけて決断しようが、スピード重視で決断しようが、正しい選択ができる確率は50%です。

時間をかけたからといって、正解率が高くなるわけではありません。だからこそ、スピードをもった決断に越したことはないのです。

早く決断したことが間違っていた場合は、すぐに改善を行います。正しい選択ができる確率は決断ごとに50%ですから、単純計算で6回決断を下すことで99%正しくなります。

最初から自己満足の「正しい」を求めて悩むよりも、素早く決断してダメならさっさとやり直す方が、とても効率的なのです。

やり直すときに大切なことは、「大きなやり直しをしない」ことです。どんなことも、テストを小さく繰返して改善していくのです。

大きく改善するのは時間もかかりますし、リスクも生じます。しかし小さくテストを行うことにより、すぐに手を打つことも可能ですし、最小限のリスクに抑えて実践することが出来ます。


自社の事業経営では、スピードをもって速く決断し実践できているでしょうか?

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