IT武装戦略の着眼点

第20話:上得意客を味方につけて売上を伸ばす!

2015年11月18日

「顧客離反率」という言葉をご存知ですか?
以前にもこのコラムで取り上げたのですが、「顧客離反率」とは、自社の顧客名簿から1年後にいなくなっている顧客の割合のことです。
※「第5話:お客を虜にすることの重要性」を参照

最近のデータによると、この顧客離反率が40%を超えている店が増えているようです。これは手を打たなければ、大変なことになってしまいます。例えば、1年間で1,000人の顧客台帳があるとします。顧客離反率40%ということは、その1,000人の顧客台帳から400人もの顧客がいなくなるということです。

残念なことですが、多くの企業が新規顧客獲得に力を入れ、既存顧客の維持をおろそかにする傾向があります。それでは顧客維持をしながら、同時に新規顧客獲得できる戦略があればどうでしょうか?


これを実現した具体例を挙げます。

あるハウスメーカーのトップ営業マンは、住宅展示場での営業の合間に、既に住宅を建てた顧客をたくさん訪問して、どんな点が気に入ったのかなどを聞いて回り、関係性を深めていきました。

既存顧客がリピートするといっても、住宅ですから何年先の話しになるかは分かりません。当初、周囲は冷ややかな目で見ていたそうです。

しかしこのトップ営業マンが行っていたのは、展示会に来た見込客を、話しが合いそうな既存客に家に連れて行くことだったのです。住宅を気に入って住んでいる上得意客が、自らその良さを語り、勝手にクロージング(契約)してくれたというわけです。

これこそ正に、熱心な上得意客を味方につけることで、新規顧客獲得で売上をあげる好例と言えるでしょう。

現在のデジタル化時代では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及により、ユーザーの体験(口コミ)を読んだり、顧客同士が繋がったりすることが簡単にできるようになりました。

熱心に支持してくれる上得意客は、自社の商品やサービスを継続して購入してくれるだけなく、情報の拡散活動により、見込客の開拓や新規顧客獲得までお手伝いして頂けるのです。


もう一つ、SNSを上手く活用して、売上を伸ばしている海外サイトの事例をご紹介します。「Diamond Candies」(https://www.diamondcandles.com/)というアロマキャンドルを販売しているサイトです。

しかし単なるアロマキャンドルではなく、「指輪が埋め込まれているアロマキャンドル」なのです。購入者はキャンドルを燃やして取り出すまで、どんな指輪かは分かりません。「おまけ付きキャンドル」というアイディア商品なのです。

この「おまけ」を演出するため、定価約10ドル、約100ドル、約1,000ドル、約5,000ドルという4つの価格帯の指輪を入れます。キャンドル1個の値段は24.95ドルなので、100ドル級以上が当たればラッキーとなります!

もちろん大多数の商品に入っているのは約10ドルの指輪なのですが、キャンドルの購入にくじを買うような楽しみが加わり、「すぐ次が買いたくなる」「他社のキャンドルでは物足りない」と感じる顧客を増やすことに繋がります。

このサイトが特に重点を置いているのは、クチコミを促進するために、購入した顧客に次の2つのことをするように誘導しています。

●キャンドルに入っていた指輪の写真を撮影して「Facebook」アップすること。
●キャンドルを取り出す過程の動画を撮影して「YouTube」にアップすること。

サイト開設当初は、キャンドルを無料配布してレビューを依頼し、投稿してくれた人に割引クーポンを贈ることに頼っていたそうですが、現在では、商品を購入した顧客が自分で進んで投稿するケースが増えているとのことです。

このサイトは、オープンからわずか1年で売上100万ドルを達成し大成功しています。ただ単純にキャンドルを販売するだけでは、普通のネットショップとなってしまい、ここまでの成功は無かったでしょう。

普通のキャンドルに「おまけ」の演出を付加すること、「SNS」を活用した口コミ促進をすることで、他にない唯一のアロマキャンドル販売サイトとなれたのです。

具体例をヒントに、積極的に自社の上得意客を味方につける仕掛けを実践していきましょう!

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