IT武装戦略の着眼点

第37話:24時間無人化コンビニとは?

2016年03月30日

売上を伸ばす一つの方法に、営業時間の延長があります。つまり「販売の24時間化」です。販売活動そのものを単純に増やすことによって正比例ではないですが、売上を伸ばすことが可能です。

しかしこの時代、中小企業で従業員の不足感は全国的に高まっており、人材を十分確保できていない状況です。

人材不足は大手でも同じで、有名な牛丼チェーン店でも、従業員の長時間勤務など過重労働が指摘されたことを受け、多くの店舗での深夜営業の中止を決定するほどです。


人手に頼らず24時間化を実現するためには、画期的な活用法が求められますが、なんとスウェーデンに、「店員・自販機ゼロの24時間無人化コンビニ」が誕生したという記事を見つけました!

「TABILABO」
http://tabi-labo.com/248509/convenience-store-sweden/

このコンビニのオーナーは、「IT起業家」で、自身が開発した専用アプリで、入店から精算まで一括管理するシステムで、「店員・自販機ゼロの完全無人コンビニ」を実現しています。

専用アプリをダウンロードしておくだけで、この無人コンビニを利用することが可能となり、入店から支払いまでがモバイル上で精算可能となります。これで、無人でも買い物が完了する仕組みです。

しかし無人とはいえ、商品陳列や入店情報と在庫管理、この点についてはどうしても人の手が必要となるようです。

現在、日本の過疎地域における買い物弱者対策で様々な事業モデルが検討されています。この「店員・自販機ゼロの完全無人コンビニ」もひとつのヒントとなり得ると思います。


従来国内では、この事例に近い業態として「自販機コンビニ」が存在します。ファミリーマートが展開している「自販機コンビニ(ASD)」
http://www.family.co.jp/company/auto_cvs/index.html)です。

"コンビニの「美味しさ」と「便利さ」をもっと身近に!"のコンセプトで、ファミリーマートのおにぎり、サンドイッチやデザートなどを気軽に楽しめる自動販売機をオフィスや公共施設に設置しています。

自販機ですが、おにぎりやサンドイッチは毎日入替え、いつでも新鮮な美味しさと安心をお届けしています。またお弁当やパスタ、軽食、デザート、日用品まで幅広いラインナップとなっています。

24時間、年中無休で利用できる自販機スタイルだから、早朝・深夜も便利で安心ということで、1,000社以上の導入実績があるようです。

導入先は、オフィス内の休憩室・自販機コーナー、食堂の一角、データセンター・コールセンター、物流センター・工場施設、高速道路PA・駅構内、ホテル・病院・学校・商業施設、アミューズメント関連施設等...。

従業員の福利厚生や業務効率アップにつながる従業員満足と、各施設に来られるお客様に向けたサービス向上で顧客満足を得ることが可能となる仕組みです。

この「自販機コンビニ」でも、現金の回収や商品補充には必ず人手が要りますが、最小限の人手で多店舗展開が可能となるので、費用対効果の高い拡販が可能となります。

この時代24時間対応するには、人的受注とITなどの機械化との連動を上手く活用することです。人が眠っている間に注文が取れるという販売こそ、一番の高効率なのですから。

最近はITの高度化が進展し、かつてないほどにIT製品やシステムやサービスが充実して、多様なツールが提供されています。自社で新たな設備を設置するなどの多額の投資をすることなく、社外のITリソースを低廉なコストで利用することも可能となります。

ロボット技術等と組み合わせてサービス提供工程の一部を自動化・システム化することで効率的かつ品質のバラつきが無いサービス提供を実現することも期待できます。

自社の売り物に合わせて、インターネットやIT機器等を積極的に活用することを考えて欲しいものです。

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