IT武装戦略の着眼点

第45話:マーケティングを取り巻く環境変化とは?

2016年05月25日

ITやインターネットの普及により、マーケティングを取り巻く環境は大きく変化しています。何より、デジタルチャネルを対象としたインターネット広告費は右肩上がりに伸びています。

従来のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌というマスコミ4媒体の広告費の間に割って入る存在になっています。

電通の「日本の広告費」によれば、2014年はテレビメディア広告費が1兆9,564億円とずば抜けているものの、2位には1兆519億円と初めて1兆円規模を超えたインターネット広告費がつけています。

新聞は6,057億円、雑誌は2,500億円、ラジオは1,272億円といった規模で、すでにインターネットに広告規模を抜かれて久しい状況です。利用者の立場から見ても、チャネルとしてのインターネットに大きな変化が起きています。

ニールセンによる『DIGITAL TRENDS 2015』 の調査によると、スマートフォンからインターネットを利用した3ヵ月平均の利用人口(2015年7~9月)は5,000万人を超え、2年前の同時期と比較すると利用者数が1.5倍に伸びているそうです。

しかし増加率を見てみると、2013年の平均が10%前後で推移していたのに対して、2015年7~9月では4%とまで鈍化していました。

またデバイスごとの2015年9月のインターネット利用人口を年代別に見ると、44歳以下ではスマートフォンからのインターネット利用者人数がPCよりも多くなっていたのに対し、45歳以上では未だPCからのインターネット利用者のほうが多くなっています。

次に2015年9月のPCとスマートフォンからの利用者数別のサイト数を見ると、利用者数が500万人を超えるサイトはPCで42サイト存在していたのに対し、スマートフォンでは104サイトでPCの2.5倍でした。

また、PCでは利用者数100万人を超えるサイトが昨年同月比で26サイト減少しているのに対し、スマートフォンでは93サイト増加していました。

■2015年もスマートフォン利用者は増加しているものの、増加率はゆるやかに
■今後のスマートフォン利用者の増加は45歳以上がキーターゲット
■スマートフォンで利用者数500万人超のサービス数はPCの2倍以上の100 サービス


トレンドとして、一般消費者やビジネスマンはスマートフォンで情報収集をして、PCから購入するなど、チャネルを横断した行動が一般化しています。対応する企業の側もチャネルを横断したマーケティング施策が求められます。

デジタルデバイスの利用者が増えるとともに、インターネットを代表とするデジタルチャネルの広告も増加しているので、従来型の広告や自社のウェブサイトを用意しているだけでは、購買者に情報が届きにくいのです。

情報過多の時代、記憶に残る広告の数は限られます。記憶に残るコンテンツを的確に届けて見込客を購買につなげるために、これまでとは違う新しいマーケティング手法を取り入れる必要性があります。

近年ではデジタル化、クロスチャネル化した購買者の状況を収集して、的確なマーケティング施策の実行作業を自動化する「マーケティング・オートメーション(MA)」がそのひとつの手法として注目されています。

次回は、この「マーケティング・オートメーション(MA)」について、詳しく述べていこうと思います。

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