IT武装戦略の着眼点

第70話:仕組み化に必要なモノとは?

2016年12月14日

事業経営において、仕組み化は何のために行うのでしょうか?

当然、自社の業績アップが目的だと思います。

 

この仕組み化に必要なモノとしては2つあります。それは「指標化」と「改善サイクル」です。なぜこれらが重要かと言うと、経営者のみならず社員達にも非常に分かりやすいからです。

 

指標化とは、「期間」と「行動」を数値化することです。ところが多くの経営者は、数値化することの重要性は理解していても、見ている数値は売上と預金残高のみです。これらの数値は、どちらも過去の数字です。

 

過去にしてきたこと、例えば先月してきたことの結果が目の前の売上や預金残高になっているわけです。なので、その数値を見てもあまり意味がありません。あまりにも抽象的すぎて、何を改善すれば良いのかが分からないのです。

 

数値を分解していくつかに分けて、その数値を追いかけるということをします。そうすると、幹部や社員にも分かりやすくなるのです。指標化とは、成果を出すための鍵となるポイントなのです。

 

例えば、年間で12件の新規顧客獲得が目標だとします。

●月に1件の新規獲得。

●そのためには、自社の売り物の検討先を月に5件は創出しないといけない。

●そのためには、新規アポイントを10件とらないといけない。

●そのためには、見込先を30件リストアップして、毎日10本電話して・・・

このように、逆算していくわけです。

 

例えば、レストランを営業しているとします。お店の前には毎日行列ができており、沢山のお客様が来てくれています。ところが、売上があまり良くない。

 

売上は「客数×客単価」ですが、「客数」には全く問題ないわけですから、この事例では「客単価」をアップしなければなりません。

 

客単価をアップするには、もう少し高い商品を揃え、例えば高いワインをメニューに入れてオススメしてみるとか、あるいはメニュー構成を変えて、「松竹梅」のようにラインナップするといった方法が考えられます。

 

客単価をアップさせるには、こういった対応が正解です。こんな状況なのに、折り込みチラシを配布することや、ホームページのオンライン広告を出すなんてことをしても、全く意味がありません。

 

なぜならば、お客様は既に沢山来てくれているわけですから、「客数」を増やすような施策を打っても意味がないのです。ところが、こういった数値を分解していないと、まるっきり意味のない手を打ってしまうことがあるのです。

 

さて仕組み化に必要なモノには、「指標化」の他にもうひとつ「改善サイクル」があるとお伝えしました。「改善サイクル」とは、PDCA(P=Plan、D=Do、C=Check、A=Act)です。

 

先程の話しで言うと、「客数」と「客単価」という指標化がありましたが、「客数を増やすためには何が必要だろうか?」ということを試してみる、試行錯誤するわけです。

 

アイデアを試してみて、上手くいったかどうかの結果を見て、それを改善するということを繰り返していくのです。

 

自社には目標となる「指標化」と、それらの「改善サイクル」が備わっているでしょうか?

 

 

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