IT武装戦略の着眼点

第78話:顧客リストがない場合のDM戦略とは?

2017年03月01日

「DM(ダイレクトメール)を出して売上を上げたいのですが、顧客リストがほとんど無い場合は、どうすれば良いですか?」これは相談時によく頂くご質問です。

 

例えば、軽自動車に絞った中古車販売をしている会社があるとします。この会社が、あまりコストをかけずに、DM発送先のリストを集める場合は、どんな方法があるでしょうか?

 

まず顧客リストを集めるのは大変な作業と労力です。またDMを出す見込客のリストとなると、軽自動車を買ってくれそうなお客さんに出さないといけないので、その名簿集めは更に大変になります。

 

DMを成功させるための3要素というものがあります。

それは、

①顧客(見込客)リスト

②オファー(特典・おまけ)

③DMの作り方

 

この①~③は、DMの反応率を考えた時の重要順になります。最も重要な要素は顧客(見込客)リストになります。このようにDMを成功させる要因として顧客(見込客)リストは大変重要です。

 

その大事なリストを集めるために、良い方法があります。それは「自社の関係取引先リスト」を使うことです。今回の例では中古車販売を取り扱っているので、取引先であるタイヤ屋、板金屋、損害保険の代理店などの取引があると思います。

 

そこでこの各取引先の顧客リストを使わせてもらいます。

 

具体的な方法は、まずは取引先のタイヤ屋さんにDMを出すことを進めて、「DMの印刷代」・「発送代」のコストを全額負担し、「DM作成」もこちらがやりますと交渉します。正し、「軽自動車のおすすめチラシを同梱させてください!」とお願いするのです。

 

このDMはタイヤ屋さんが紹介する形をとってもらい、その内容は中古の軽自動車の内容を掲載します。このようなやり方で、取引先であるタイヤ屋のお客さんにDMを出します。

 

DMを出してもらう関係取引先は、自社の売り物である商品・サービスに関係ある会社を選ぶことが大切です。最初の取引先であるタイヤ屋で上手く行った場合は、続いて板金屋、損害保険の代理店などの残りの取引先へ同じように提案すれば良いのです。

 

「現在のようなインターネット全盛期に、アナログのDMが効果あるのか?」と感じると思いますが、アナログDMのパワーを証明する4つの数字をご紹介します。

 

この数字は、毎年日本ダイレクトメール協会が実施している「DMメディア実態調査」で、数百名のパネルが2週間で実際に受け取ったDMについて日記記述形式で調査したものです。

 

数字その①:開封率81%

メールの開封率が下降傾向を続ける中で、驚異的な数字です。

 

数字その②:受取意向率77%

デジタル媒体と違い、手紙が直接届くのを嫌だと感じる方は少ないようで、他のコミュニケーションツールとの大きな違いがあります。

 

数字その③:行動喚起率24%

購買に直接つながる行動ではなく、受け取ったDMをきっかけに、他人に口コミした・SNSに書き込んだ・ネット検索した・サイト閲覧した・申し込んだ・訪店した・購入した等のなんらかの行動を起こした人の割合です。

 

数字その④:保存率52%

デジタル媒体において反応は直ぐになくなりますが、DMは保存されるため長期間にわたる効果が持続します。

 

この4つの数字は、男女全世代の平均値です。さらに驚くべきことは、最も高い数字が記録されたのが20代男性で、次点が20代女性だったことです。デジタル世代中心の世代ですが、手紙というアナログコミュニケーションに心を動かされるでしょうか?

 

なにはともあれ今の時代は、デジタルやアナログの片方に偏るのではなく、バランス良く販売戦略に取り入れるのが重要なのです。自社にあった最高の販売戦略を見つけ出すため、色々と実験を繰り返し、反応を見ながら実践していきましょう!

 

 

 

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