IT武装戦略の着眼点

第82話:新規顧客と既存顧客はどちらが大事?

2017年03月29日

「人手も時間も足りない中で、新規顧客と既存顧客はどちらを大事にすれば良いのですか?」多忙な女性経営者よりご質問を受けたのですが、「両方とも大事です!」とお伝えしました。

 

重要なことは、新規顧客獲得と既存顧客維持のバランスをしっかりと保つことです。販売促進の予算や労力をどのように振り分けるかは、自社の営業・販売戦略に大きく影響してくるので、十分な検討が必要です。

 

具体策としては、このコラムでもお伝えしている「パレートの法則」を活用します。ABC分析を利用して、既存顧客のスクラップ&ビルドを実施するのです。これは、すべての販売法に共通です。

 

例えば、ルートセールスの訪問販売でも、仮に100社の既存顧客があったとして、本当に儲けさせてくれるのはせいぜい20社くらいです。残りの80社のうち60社がそこそこの儲けで、残りの20社はほとんどお荷物となります。

 

お荷物の20社をスクラップし、新規開拓によって30社を新たに加えて、常に新陳代謝を図るようにしていかないと内容の濃い経営はできないのです。

 

実際に分析してみると、業種業態や取扱商品等によって、90対10・70対30とバラつきがあることもあります。しかしバラつきがあっても、その数字化できた内容にそって、スクラップ&ビルドを実施すれば良いのです。

 

しかし残念ながら、新規顧客獲得と既存顧客維持のバランスをしっかりと保っている中小企業は少ないのが現状です。多くの企業が新規顧客獲得を苦手としており、既存顧客の維持をおろそかにする傾向もあります。

 

さてこうした、新規顧客獲得のノウハウを持たない多くの企業にお勧めしているのが、「ネットで集客」して、「実社会でセールする」という考え方です。

 

従来の「実社会での集客」に加え、「ネットで集客」するプロセスを加えるのです。「ネット」で集客し、その見込客を「実社会」に連れてきて、あとは従来通り営業マンがセールスする、そんなプロセスに変えていくのです。

 

難しい「全てネット上でのセールス」ではなく、今まで通り営業マンや店頭でセールスしましょう。そして、営業マンが困っている「見込客を集める」部分に、ホームページを使うのです。

 

ホームページで集客して、その見込客に電話で問い合わせしてもらいます。電話さえもらえれば、営業マンが飛んでいって、得意のセールステクニックを駆使してセールスできると思います。

 

あるいはホームページで集客して、店頭に来店してもらってもいいでしょう。今までやっていた新聞の折込みチラシや広告の代わりに、ホームページで見込客を集めるのです。

 

これは、今までチラシで集めていたのが、今度はホームページに変わっただけです。今までと同じやり方でセールスすれば、すぐに成果が出ることでしょう。

 

このように、ホームページで新規顧客を集めることに注力することで、営業マンを増やすことなく、低予算で成果をあげる最も簡単な方法となります。

 

売るためのホームページではなく、「見込客を集めて、営業マンの前に連れてくることや、来店頂くためのホームページ」です。ぜひそんな風に考えてホームページの活用法を検討するべきです。

 

新規顧客獲得はホームページを活用して、既存顧客維持にはアナログの手法を活用するなど、しっかりとバランスを保って実践していきましょう!

 

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