IT武装戦略の着眼点

第87話:どこで市場を見つけるのか?

2017年05月03日

 「私の取り扱っている商品は個人向けなので、企業向けに販売するには無理だと思いますが?」オシャレな手工芸を制作販売している女性経営者へ、販売チャネルの戦略提案をしたときのご質問です。

 

サービス業や小売店などの場合、通常であれば対象客層は一般消費者が基本となります。しかし、その一般消費者に対する競合との競争は、とても激しい値下げ合戦となる場合が多いです。

 

そこでよくアドバイスするのが、自社の既存売り物を法人向けに販売する方法です。同業種や競合が気付いていない顧客を発掘するのです。

 

例えばクリーニング屋であれば、すぐに顧客になってくれそうな法人企業に向けて営業活動を実践するのです。

 

それでは具体的に、どの企業に向けて営業を強化すれば良のでしょうか?

そのヒントとして、NTTの「iタウンページ」(https://itp.ne.jp/)を活用します。

 

「iタウンページ」には、お店や施設を検索するために、地図やジャンルから検索が可能です。これを参考にしながら、自社の売り物がいったいどこに売れるのかを探すのです。

 

クリーニング屋であれば、商圏内の「小規模の医者」という市場を狙うのが良いと思います。

 

小規模の医者には、小児科・眼科・歯医者など色々あります。医者であれば、汚れたらすぐにクリーニングしたがると思いますので、商圏内の医者をリストアップして、営業活動を展開します。

 

このリストアップで注意すべきことは、大規模の病院は対象から外すことです。なぜならば、大きな病院は値切られるからです。

 

大規模の病院では、クリーニングの数量が多くなります。ということは、大手のクリーニング店が参入しています。つまり競争が激しいので、値切られることになります。

 

したがって、安定的に受注が発生し、大手が参入しない小規模の医者がベストとなります。ここの市場を狙って、ダイレクトメールや電話営業など効率の良い方法で、果敢にアプローチをしていくのです。

 

個人向けの売り物を販売している会社やお店でも、「iタウンページ」を見ながら、企業向けに販売できないかを検討すべきです。この作業にお金は一切かかりませんのですから。

 

もちろん簡単には出来ないかもしれませんが、もし可能となれば、競争のない市場を見つけることができます。そうなった場合、激しい競争無くカンタンに儲けることが出来ます。

 

冒頭の女性経営者には、法人向けのノベルティやPRグッズのジャンルを狙ってはどうかとアドバイスしました。この経営者が無理だと思っているので、競合他社も同じように思っているはずです。

 

経営戦略では、「誰に」・「何を」が重要です。「誰に」というのは、一般消費者向けか法人向けかで、「何を」は、新商品か既存商品かです。すぐに営業展開ができ大きな投資もなく、かつ競合が比較的少ないのは、既存商品を法人向けへ販売する市場です。

 

ここを狙うだけで、思いがけないくらいの売上を上げることが出来るでしょう。

自社の売り物で、すき間を狙える市場は無いですか?

 

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