IT武装戦略の着眼点

第92話:複数の販売チャネルを持つ!

2017年06月07日

「販売チャネルをひとつだけに限定するのは危険です!」

建設業を営む若い経営者へ、アドバイスした指摘内容です。

 

聞くと大手企業の下請けのみで、利益がほとんど残らないそうです。下請けをヤメて、自社が元請けできるような販売戦略を提案しました。しかしこの経営者には、そもそも元請けになるという発想もなかったようですが・・・。

 

自社の売り物を販売するときに、どの「販売チャネル」で売るのかを事前に明確にする必要があります。販売チャネルというのは自社の売り物を販売する場所のことです。

 

売上を爆発的に伸ばすには、この販売チャネルを築くことが一番です。

 

多種多様な販売の手法がありますが、これに勝る戦略はないといえます。それが、自社で築いた直接販売チャネルでも、他社が築いた間接販売チャネルでも、急激で爆発的な売上増大が可能なのです。

 

多くの中小企業では、自社の商品やサービスを販売するのに複数の経路を利用できる可能性があるのに、たった一つの販売チャネルで満足してしまっているのです。とくに製造業ではその傾向が多いです。

 

販売チャネルを変えて、大きく売上を伸ばした分かりやすい事例があります。具体的には、学校や教員を相手にする教育関係商品の業者だけが扱っていた観賞用のアリの飼育箱を、おもちゃ業界が売るようになったことです。

 

販売チャネルには、直接と間接の2つがあります。しかしどちらにも、メリット・デメリットがあります。

 

●直接販売チャネル

自前で販売チャネルをいくつも創っていかなければならないので、相当の資本が必要となります。売り物が売れなければ、投下した資本が寝てしまうことになるが、売れれば、自前の販売チャネルだから、それだけ一店当たりの売上利益率が大きくなります。

 

直接販売チャネルの例・・・

①直営店舗

②代理店制度

③フランチャイズ方式

④ネットワーク方式

⑤自前で組織するボランタリーチェーン

⑥個人・法人対象の販売チャネル

 

●間接販売チャネル

直接販売チャネルの逆となります。相手の販売チャネルに乗り換えるだけだから、初期投資はほとんど必要ありません。

 

売り物が売れなくても、投下資本が寝てしまうということもありません。しかし、相手に流通マージンを支払わなくてはならないので、一店当たりの売上利益率が当然に低くなります。

 

間接販売チャネルの例・・・

①一般小売店への卸売

②百貨店、専門店への卸売

③スーパー、コンビニへの卸売

④道の駅、直売所への卸売

⑤ジョイント・ベンチャー

⑥既存のボランタリーチェーン

 

また、インターネット上の販売チャネルも多く存在しています。アフィリエイトなどの、オンライン販売業者も流通チャネルとして利用できます。

 

少し検討するだけでも、自社が利用できる販売チャネルがまだまだ沢山あるでしょう。一つ一つのチャネルにはメリット・デメリットがありますが、販売戦略と組み合わせて、販売経路はぜひとも多くしてください!

 

間違っても、販売チャネルをひとつだけに限定するのは危険だと認識すべきです。

自社には、いくつの販売チャネルがありますか?

 

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