IT武装戦略の着眼点

第95話:ライバルを味方にする方法?

2017年07月19日

「5者5様の切り口・視点を、まとめて一気に味わえる、本当に贅沢なセミナーでした!」先日開催したセミナー参加者の感想です。

 

このセミナーには、現役のコンサルタントが4名、経営手腕を持つ現役経営者にご登壇いただき開催しました。参加者にとっては、半日で圧倒的な情報を得ることが可能になるのです。

 

しかしなぜ弊社では、このようなセミナーを企画するのでしょうか?

 

登壇した講師陣は、経営者を除いて全員が現役のコンサルタントです。つまりそれぞれが経営コンサルティング会社として、クライアントと契約しているのです。弊社から見ると簡単に言えば、ストレートな直接競合なのです。

 

もしこの全員が、「市場の奪い合い」の思考を持っていたらどうなるでしょうか?

5社の交流はなくなって、常に対立している状態かもしれません。

 

その結果、5社で協力してやればもっと大きな事ができるのに、小さな事業で終わってしまっているかもしれないのです。

 

その結果、本来だったら顧客になるような経営者が、我々の存在に気付かないままの状態かもしれないのです。しかし5社で大きな事に取組むことで、もっと大きな数の顧客を作り出す事ができるかもしれません。

 

●1+1=3?

このことは、「1+1=2」になるのではなく、「1+1=3」、とか「4」とかになると言う話と同じです。

 

少し前に、あるテレビでどこかの温泉地の話しが出ていました。その地域は温泉街で、多くの旅館が営業をしていますが、時代とともにその地域全体への集客が減って来ているそうです。

 

そんな状況の中、ある旅館の一人が「みんなでこの街を盛り上げよう!」と言う企画を作ります。その企画は「旅館対抗卓球ゲーム」です。

 

企画した旅館からすれば、他の旅館は全て商売敵です。当たり前ですが同じお客さんを対象に商売を展開しています。「市場の奪い合い」思考で行くと、「同じお客さんを奪い合う敵」になります。

 

しかし企画した彼は、その敵に対してみんなで協力して、「この地域全体への集客を上げよう!パイ自体を大きくしよう」と言いました。

 

その結果、競合同士で協力してイベントを開催して、お客さんはとても喜びました。「こんなのないから楽しい!」、「またここに来たい!」と言うお客さんが増えました。

 

重要な真実は、「市場の奪い合い」という思考の人は、自社の顧客を他社に奪われたくないと言う強迫観念があります。その結果、他社と提携する事がほとんどなく、自社の力だけでやっていくので、成長スピードが遅くなるのです。

 

何故なら、このスピードの早い時代において、1社だけで強い会社を作る事はなかなか難しくなっているからです。

 

もうひとつ重要な真実があります。それは、自社がどれだけ顧客を囲い込もうとしても、物理的な柵がある訳でもないので、現実的には難しいということです。

 

自社のお客さんに、「ウチで商品買ったんだから、あっちには行かないでくれ!」なんてことを言うと、「変な会社だな?」と思われるのがオチです。

 

そうではなく、自社で以下の質問をしてみるべきです。

①自社には、どんな競合がいるのか?

②その競合と協力すれば、どんな事が実現できるのか?

 

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