IT武装戦略の着眼点

第109話:業績に直結する手を打つ!

2020年06月03日

「既存顧客には、LINE@で新型コロナ対策の情報を発信していました!その結果なのか、前年対比の売上減少はほぼ無い状況です!」新型コロナで影響の大きい業種である、マッサージ店経営者の声です。

 

ここ最近の経営相談において、業種に関係なく既存顧客へのフォローやアプローチしていた企業は、今回の新型コロナの影響が少ない傾向にあります。

 

このような未曾有のピンチに、会社やお店の管理体制をいじっても大幅に売上利益が伸びることはありません。これらは売上利益に間接的なものだからです。急激に市場環境が変わったとき、経営者として手を打たなければいけないのは、お客や商品・サービス等、正に業績に直結するところです!

 

全国の緊急事態宣言も解除され、感染者数もずいぶん減ってきており、少し暗いトンネルの先に光が見えてきている状態だと思います。

 

経営者の誰もが、この新型コロナの影響がいつまで続くのかを気にしていると思います。しかし完璧な未来予測なんて誰も出来ないですし、ワクチンが出来るまでの間に、完全収束となるのも考えにくいことです。

 

ですから前回のコラムでお伝えしましたが、中小企業経営者としては最初に悲観論で考えます。この状況が長引くと最悪を想定してあらゆる手を打ち、万が一駄目になったことを考えて資金対策をしておくべきです。

 

今回の新型コロナで不況期に入ると危惧しております。なぜならば、日本の個人消費がGDPに占める割合は56%です。また日本人の70%以上がネガティブ思考というデータもあります。

 

古来より災害や地震も多いですし、台風も必ずやってきます。災害がある度に日本人という人種は、「万が一のために備える」と言って財布のヒモを締めてきました。今回の新型コロナでも同じことが起きてしまうと考えられます。

 

この状況において、低価格が売れて高級商品やサービスが売れなかったら、経営者として代替案を考えて対策しなければなりません。自社の売り物を変えるとか、売り方も変えていかなければいけないでしょう。

 

ここで重要なことは、新規顧客獲得と既存顧客維持のバランスをしっかりと保つことです。販売促進の予算や労力をどのように振り分けるかは、自社の営業・販売戦略に大きく影響してくるので、十分な検討が必要です。

 

具体策としては、2080で有名な「パレートの法則」を活用します。ABC分析を利用して、既存顧客のスクラップ&ビルドを実施するのです。これは、すべての販売法に共通です。

 

例えば、ルートセールスの訪問販売でも、仮に100社の既存顧客があったとして、本当に儲けさせてくれるのはせいぜい20社くらいです。残りの80社のうち60社がそこそこの儲けで、残りの20社はほとんどお荷物となります。

 

お荷物の20社をスクラップし、新規開拓によって30社を新たに加えて、常に新陳代謝を図るようにしていかないと内容の濃い経営はできないのです。

 

実際に分析してみると、業種業態や取扱商品等によって、90107030とバラつきがあることもあります。しかしバラつきがあっても、その数字化できた内容にそって、スクラップ&ビルドを実施すれば良いのです。

 

しかし残念ながら、新規顧客獲得と既存顧客維持のバランスをしっかりと保っている中小企業は少ないのが現状です。多くの企業が新規顧客獲得を苦手としており、既存顧客の維持をおろそかにする傾向もあります。

 

しかし冒頭にお伝えした通り、面倒な既存顧客へのフォローやアプローチしていた企業は、今回の新型コロナの影響が少ない傾向にあります。

 

未来の不安に目を向ける前に、自社顧客リストの管理や、アフターフォローができる仕組みづくりを構築すべきです。

 

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