IT武装戦略の着眼点

第112話:作戦を練って紹介を促す!

2020年10月28日

「これはとても素晴らしい商品なので、口コミで勝手に広がっていくと思います!」
思い入れの強い商品を開発した経営者ほど、この言葉をよく言います。

 

これは良い商品やサービスを提供することで、その噂が勝手に広がり顧客が増えることを期待するという、受け身の営業スタイルです。しかし残念ながら、この期待通りに新規顧客は増えることはありません。

 

「口コミ」を活用すれば、素晴らしい営業戦略が構築できます。しかし受身の姿勢では全く意味がないのです。紹介を実現するには、「自ら作戦を練って紹介を促す!」必要があるのです。

 

実際にとても上手く、「紹介」を促している具体事例をお伝えしましょう。

 

ここ数年スターバックスで年賀状が発売されています。ロゴ入りの共通デザイン3枚セットで1,000円(税抜き)です。この年賀状にはドリンクチケットがついており、受け取った人はドリンクと交換できる仕組みです。

 

ドリンクチケットは宛先面の右下に印字されており、シールをめくると320円分のチケットが現れる仕様になっており、引換えの有効期間は約6ヶ月間です。

 

スターバックスファンが、大切な家族や友人へ気持ちを込めて贈る年賀状が、口コミを促すツールとなっているのです。

 

ある紳士服店は地元のクリーニング店と提携しています。年に数回クリーニング店は、自社の顧客の一人ひとりに、紳士服店のセールスチラシを渡しています。チラシは特定のセールについてのものだったり、ある特典を宣伝するものだったりします。

 

一方の紳士服店ではクリーニング店のために行っているのは、スーツやカジュアルジャケットを買った顧客全員にチケットを渡します。そのジャケットとは別の1着をクリーニング店に持って行った場合、新しいジャケットのクリーニング代を無料にするサービスです。

 

この練られた口コミ戦略によって、お互いにメリットがあります。

・お互いの顧客から新規顧客を獲得できる!

・コストを一切かけずに、無料特典を双方の顧客に与えることができる!

・掛かったコストは、印刷代のみ!

 

 

顧客にとっては、信用している店を通して無料特典をもらうことになります。顧客は既にその店と取引をしているのです。つまりこれによって、2店はお互いに信頼感のお墨付きを与え合っていることになるわけです。

 

これらの事例はアナログの仕組みです。デジタル時代の今であれば、SNSを活用した作戦を練ることで、爆発的な拡散も可能となります。

 

既存の営業体制が、作戦も練られてない顧客に依存した単なる口コミだけに頼っている場合は、すぐにでも改善すべきです。なぜならば経営戦略において、「生殺与奪の権」を他に依存させてはいけないからです!

 

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