「我が社が生き残るためには、いくらの利益が必要か?経営においてこんなシンプルで重要なことですが、今までそんなこと考えたことも無かったです。」
経営計画書策定セミナーに参加された経営者の感想です。
本来経営とは、とてもシンプルな仕組みで出来ています。経営者がそのシンプルな構造を理解して、打つべき場所に適正な経営資源を投入するだけで、業績は上がるものです。
故に優れた経営者はシンプルな構造を理解した上で、自社の業績や資金繰りを数字で正しく把握し、来年はどのように経営をやりくりするか、経営計画書にてしっかりと準備しているのです。
経営計画書というと、何やら高度な知識を必要とする難しいものという印象を持つ経営者が少なくないはずです。しかし経営計画策定の意味するとこは、決して難解なものではなく、社会生活の中で誰でも行っている「知恵」であり「技術」なのです。
例えば、全く知らない場所に車で行く場合、カーナビに目的地を設定しておけば、道に迷うこと無く到達できます。運転の力量や知識や経験などで、多少の違いがあるにせよ、ほぼ間違いなく目的地に到達できます。
経営計画はこのカーナビと同じです。事業経営の儲かる方向性を示すナビゲーターであり、尺度であり、選択眼なのです。すなわち経営計画とは、「我が社が生き残るための」道具なのです。
我が社が生き残るために、
①「いくらの儲けが必要なのか?」を数字でつかむ。
②「誰に・何を・どのように」売るのかを決める。
③計画を実行するための「資金繰り」はどうなるか?
これらは経営者自身が、戦略的に方針を打ち出す以外にありません。
事業経営は、思想(経営理念・哲学、モノサシ、人生観・使命感など)と技術(戦略・戦術、数字による売上・利益目標、資金調達と運用など)の両面が必要です。これを踏まえて、経営計画の策定手順は以下の流れを指導しております。
●経営計画の策定手順!
手順①【理念・目的】 経営のモノサシ・人生観・野望・使命感
手順②【目標・数値化】 売上目標・資金計画・利益計画
手順③【戦略・戦術】 重点項目・時代の流れ・方向性・戦い方
手順④【執行・進捗管理】 マネジメント・予実管理・目標管理
目標・数値化する前のポイントは、過去の損益計算書から我社の実態をつかむことです。未来は過去が教えてくれるので、そのために、過去2~5期の実績を調べるのです。
しかし、「過去の数字」はあくまでも過去であり、やたらと分析や研究などは不要です。過去の数字は変えられないのです。現在の我社の「立脚点」を知るための分析と認識してください!
この現状分析で成長できていない場合は、非常に厳しい状況と言えます。つまり経営戦略やビジネスモデルの問題なのか、社内構造の問題か、営業力の問題かなどを見極める必要があります。
更に今年は、追い討ちをかけるように新型コロナ影響があります。しかしこれは単なるきっかけに過ぎず、そもそも重症だった状態が露呈されたに過ぎません。厳しいことを言っているようですが、なにも手を打ってこなかった経営者が悪いのです。
どんな時代にあっても、優れた業績をあげている会社、安定した経営をしている経営者は、皆共通して数字に強いです。数字を専門に扱う会計事務所以上に数字に強く、分析力や解説力に長けています。事業経営では、「計数管理と業績は比例しています!」
ではどうすれば数字に強くなるのでしょうか?
それは経営者自らが、自社の経営計画を策定することが一番の近道となります。策定の過程で、自社のあらゆることが数字でつかめることになるからです。
年末を迎えるこの時期、来年以降の自社繁栄のために、経営計画を策定しましょう!
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